就職氷河期
メッカに住む友人は、大家族の多いサウジにあって姉が一人いるだけという珍しい小家族の出身。彼女は大学で美術を学んだが、サウジで女性が就ける仕事は限られているので 卒業後の就職活動は日本の氷河期より更に厳しく、かといってフリーターというジャンルも存在しない為、仕方なく家で過ごしている。御存知の通りサウジでは未婚女性が一人で旅をする習慣は無く、近隣の都市を訪れる時も父親か親戚のおじさんと一緒。私から見るとちょっと不自由そうだけど、本人は「ガードされて
とても安心」と全く意に介してないみたいだし、国王を尊敬していると言い切り、彼女なりにシアワセな人生を送っている。異教徒の私はメッカに入れないので、私たちの夢はいつかジェッダかメディナあたりで会う事。早くビザが簡単に取れるようにならないかなー
女性のパワーは…
サウジ女性って旦那さんに言いたい事も言えない、きっと世界有数の従順な女性、というイメージが音を立てて崩れたのは数年前。確かに社会的に制限が多く、私も悲惨な話はたくさん聞く。でも彼らの家庭を"覗き見"すると、お茶の間ドラマのような別の一面が浮かんで来る。ある時、サウジの男性に私が抱いてたサウジ女性のイメージを伝えると「とんでもない。ウチの奥さんは仕事も家事も(メイドがいる)せず、毎日のんびり友達とお茶ばかりしてるし、僕が稼いだお金で好きなだけ貴金属買って本当にお気楽な身分だよ。あ、僕が他の女性と話すのは禁止されてるので
ゴメン、奥さんに見つからないうちに失礼するよ」だって。
そういえばマレーシアのペナンに旅行した時、空港の手荷物検査場で私の前にはサウジ人のご夫婦が並んでいたんだけど、待っている間に旦那さんが航空会社のカウンターに何かを問い合わせに行った。が、運悪くその間に彼らの重そうなカバンをX線のベルトに載せる順番が回って来てしまった。恰幅のいい奥さんは足元に置いていたカバンを面倒臭そうに足で蹴ってずらしながら「xxxx!」と旦那に向かって大声で怒鳴った。すると見事な条件反射、やせ細った旦那さんはピューっと全速力で奥さんのところに戻って来て奥さんの小言を全身で浴びながら
カバンをベルトに載せた。サウジ女性、強し。
女性下着売場に男性?
とはいえ友人から送られて来た英字紙のある記事を読んだ時はサウジ女性にひどく同情した。これは2年前の話なので現状はわからないけど、なんとサウジでは女性下着売場の店員が男性!ブラを手にして「この色でxxのサイズある?」「そのサイズの在庫は無いけど、あなたならxxのサイズでもいいでしょう」なんて会話、たとえ外国人(この記事ではインド人の店員)とはいえ男性と交わしたくないよね、絶対。サウジ東海岸の人達は週末になると女性店員がいるバーレーンにショッピングに行くそうだ。当たり前だぁ〜
誰の為の写真?
アラブの友人から回って来た写真はベイルートのSolideireというお洒落なスポットを訪れたサウジアラビア人の女性観光客と同行のメイドさん(非サウジ人)が記念撮影中のシーン。添えられたフォトキャプションは”どうして写真撮ってるの? メイドさんの為の記念写真?”…
夏にマレーシアに行くとサウジアラビアのファミリーをよく見るけど、女性はこの写真のように顔をブルカゥで隠したままの人が結構多い。いつも隠してると他人に見られるのが恥ずかしい気持、わかるなぁ。でも目力(めぢから)抜群のサウジ女性達、ブルカゥで覆った顔から垣間見える大きな目の何て美しい事…
ちなみにこのSolideireは故ハリリ前レバノン首相とその大富豪一族が所有するショッピングエリアで、キレイなオープンカフェやレストラン、ヨーロピアンスタイルのビルが並んでいるらしい。
ラクダも見えない
砂嵐の中ドライブしていた友人からの写真。まるで濃霧、危な〜い。いつもは時速100キロ以上で突っ走る友人もさすがに40~50キロの安全走行だったらしい。この高速道路からは悠然と歩くラクダの群れがよく見られるんだけど、これじゃ無理ですね。