「湾岸諸国で一番素朴でいい人達だよ〜」と他の湾岸の民が褒めるオマーン人は威風堂々とした人が多いけど、大きな体と裏腹に とても穏やかで優しく、近隣諸国を巡って疲れた人はこの地に立ち寄ってぜひ癒されて欲しい。
オマーンでは他の湾岸諸国と違って(バーレーンは少々例外)自国民がホテルやタクシーなどサービス業に従事しているので 自然と現地の人と話をする機会に恵まれ、これまた嬉しい。しかも彼らはおっとりしてて
"熱く"ないからクールな(?)日本人には心地いいかも。
私が初めて訪ねた時は事前に入国ビザを取得しておく必要があり、当時香港に住んでいた私はなぜか町外れの工業地帯の古びたビルにあったオマーン領事館までスターフェリーとバスを乗り継いでビザを取りに行った。その申請書はタイプライターでの記入のみ可、手書は厳禁、という中途半端にアナログなシステムで結構てこずった。今では空港に到着後その場でビザが取れるようになってとても便利。
マチャラ監督発見
ワールドカップサッカーのアジア予選で日本が対戦したオマーンチームのマチャラ監督(チェコ人)の顔を覚えてますか? マスカットの大型ショッピングセンターでそのマチャラ監督を発見。彼はクウェート、サウジ、オマーン、UAEのチームを渡り歩き(今はどこの監督?)、サッカー人気の高い湾岸ではちょっとした有名人。完全なお休みモードの監督はそのモールのフードコートで奥様と昼食を摂っている最中だった。何食べてたのかは不明だけど。サインを求めて恥ずかしそうにテーブルを訪れるオマーンの女子学生達の列に並べばよかったかな、私も。
その服、似合ってます
街を歩いていると、男女を問わず民族服を着ているオマーン人の比率が他の湾岸諸国より抜群に高いのに気づく。テレビの影響でクウェートのティーン達の多くはストリート系ファッション着てるし、ドバイの若者はカンドーラに野球帽合わせてたりする。でもオマーンでは小さな男の子までカンドーラ着てあの帽子をチョコンと頭に載せて、すごく可愛い。
お嫁さんをもらうには
南部の都市サラーラ(マスカットから1050キロ、カブース国王の故郷)でチャーターしたタクシーの運転手モハマド君(20代半ば)は昼はホテルの雇われ運転手、夜は個人タクシーの運転手としてせっせと貯金に励んでいた。のんびりしたオマーンでどうしてこんなに働いているかって? 彼は早く結婚したいのだ。恋人はいないけど。オマーンだけでなく、アラブ諸国では一般的に結婚する際
男性が結婚式と新生活にかかる高額の物は全て負担する事になっていて、家まで購入しておかないとお嫁さんの来てがないというシビアな国(女性にとっては羨ましい話)まである。ホテルの月給約7万円のモハマド君も"売れ残らない"ように一生懸命働いているわけ。サラーラ近郊で両親と大勢の兄弟姉妹と一緒に住む彼の家は外から見る限りあまり裕福ではないようだったし、頑張ってね、モハマド君!
乳香の木、見〜つけた
以前、日本の通販サイトでオマーン産のデーツ(ナツメヤシ)を買った事がある、と話すと オマーンの友人は自分が生まれた時に親が自宅にデーツを植えてくれたと言う。そういえばウチの親も私達の誕生を祝って庭に柿とかイチジクの木を植えてくれ、毎年新鮮な木の実を自給自足してたっけ。
オマーン南部のサラーラの近郊に行くとあの有名な乳香の木を見る事ができるし、市場に行くと山ほど売られている。香水をつけない私は乳香から作られる超高級香水アムアージュには興味ないけど、サラーラの市場で素朴な陶器の香炉と1キロもの乳香を買って帰った。
せっかく買って帰ったものの、狭いマンションで焚いて火災報知機なったらどうしよう、と心配で(小心者だからね〜)ずっと"生"のまま飾ってる。乳香を噛む人もいるらしく、私も薦められてチャレンジしたけど、3回くらい噛んでその後は…